[看護師監修]1歳までに起きる家庭内での事故を知ろう。

2018/5/28 子育て

突然ですが、1歳〜9歳までの子どもの死亡原因で一番多いのはなんだかわかりますか?実は不慮の事故なのです。また歩き始める前の1歳では家の中で事故にあうのです。死亡までいたらなくとも事故は日常的に起きています。どのような原因で事故にあうのか、また防ぐにはどうしたら良いのでしょうか。1歳までに起きる家庭内の事故についてまとめます。

まずは、家の中で起こる事故を知ろう!

1歳までと一括りに言っても、まだ自力では移動できない新生児から歩き始めるまでと色々で、できることによって起きやすい事故も変わります。事故予防のためには、親が目を離しても安全な環境を作ることが大切です。

寝返りからつかまり立ち位までは、特に家の中での事故が多く、居る時間の長いリビングは物も多いので環境を整えておきましょう。

リビングでは窒息や誤飲に気をつけましょう。直径39ミリ以下のもの(目安としてはトイレットペーパーの芯の穴に通るもの)は赤ちゃんは飲み込めてしまうので、手の届かないところにしまっておきましょう。タバコの誤飲も多いので喫煙者が家族にいる場合は気をつけて下さい。

台所には勝手に入れないように、ベビーゲートなどをつけるご家庭も多いと思いますが、家の構造上、つけられないご家庭もあると思います。台所にはやけどの原因となる熱源がたくさんあります。熱くなるものや、温めたり出来立ての料理は手の届かないところに置きましょう。

また危険度が高いのは浴室での事故です。浴槽にお湯が残っている場合は、蓋をしていても上にのって落ちて溺れる危険性があります。残し湯をしないか、もしくは浴室に入れないように工夫しましょう。

家の中に階段がある場合には、自力で動けるようになると転落する恐れがあります。上り口、下り口にベビーゲートなどの柵をつけ、勝手に上り下りできないようにしましょう。

月齢別では、どんな事故が起きやすい?

1.新生児は「周囲の不注意による事故」

誤って上から物を落としたり、クーファンごと赤ちゃんを落としてしまったり、枕や柔らかい布団に埋もれて窒息してしまったり、上の子が抱き上げて落としたり、勝手に物を食べさせてしまうなど周囲の不注意による事故が多いです。

2.1ヶ月〜6ヶ月頃は「転落・やけど」

ベッドやソファから落ちてしまったり、誤って上から熱いものを落としたり、こぼしてしまったり、熱いシャワーを誤ってかけてしまうなど、少しずつ動けるようになるため転落ややけどの事故が多いです。

3.7〜12ヶ月頃は「誤飲、窒息、やけど、転落、転倒、はさむ、溺れる、車中の怪我など」

たばこ、医薬品、化粧品、洗剤、お金などの誤飲やお菓子、豆などをつまらせたり、炊飯器や加湿器の蒸気を触ったり、アイロンやストーブに触ったり、ポットやお鍋をひっくり返してしまったり、テーブルクロスを引っ張り上にある熱いものをかぶってしまったり、階段や玄関、ベッドやベビーカーや子ども用椅子などから転倒、転落したり、ベランダから転落したり、扉や引き出しに指をはさんだり、浴槽や洗濯機に落ちて溺れたり、チャイルドシートから転落したり…と行動範囲が広がることで起きやすい事故も増えます。

月齢別で、事故予防のために注意することは?

〇新生児

周囲の不注意による事故が多いため、赤ちゃんの周囲には何も置かない、抱いたまま転倒しないように足元も片付けておく、外出時には安定した靴を履く、上の子がいる時には赤ちゃんから目を離さない、または上の子が勝手に赤ちゃんに触らないようにベビーベッドなどに寝かせる、敷き布団は硬めのものを使用し枕は使わないようにしましょう。

〇1〜6ヶ月

転落、やけどの事故が多いため、ベビーベッドの柵は必ず上げる、1人でソファや椅子などに寝かせない、赤ちゃんが近くにいる時や抱いたまま熱いものを扱わない、お風呂やシャワーは必ず湯温を確認してから、赤ちゃんにかけてあげましょう。

〇7〜12ヶ月

誤飲、窒息、やけど、転落、転倒、はさむ、溺れる、車中の怪我などの事故が多いため、危険なものは赤ちゃんの手の届くところに置かない、引き出しなどにはストッパーを使用して赤ちゃんが勝手に開けられないようにする、熱源は赤ちゃんの手の届かないところに置く、ストーブには安全柵をつける、食べ物や飲み物をテーブルの端に置かない、テーブルクロスは使用しない、台所には赤ちゃんが入れないようにベビーゲートを使用する、階段や段差のあるところなどは転落防止対策を必ずする、安全を確認して扉を開け閉めする、扉に挟まない安全グッズを使用する、浴室には鍵をする、入浴時や水遊びをしている時は1人にはしない、目を離さない、チャイルドシートはきちんとベルトをしめたか確認してから離れる、ベランダや窓際には踏み台になるようなものを置かないようにしましょう。

赤ちゃんは、大人が予想しないようなことをして、思わぬ事故を起こすことがあります。赤ちゃんもご両親も楽しく安心して過ごせるように「まだ自分では動けないから」と思わず、早め早めに環境を整えておきましょう。

この記事を書いた人:receipo

関連記事