[看護師監修]子どもの新生活疲れをケアする方法
4月に入園や入学、進級など新生活が始まり1か月以上が経過しました。新しい環境に慣れるまで、自分でも自覚のないままストレスがたまります。大人もそうですが、子どもも同じように環境の変化でストレスを感じます。ストレスを溜め込んだままだと、身体的にも症状がでてくることもあります。新生活によるストレスに対して、ご家庭ではどのようにケアしてあげると良いでしょうか。
まずは、普段と違うところがないか観察
子どもに「ストレス溜まっていない?」と聞いたところで、ちゃんと答えられる子どもは少数派だと思います。なので、普段の生活を見て、いつもと違うところがないか、観察してみましょう。小さい子どもの場合、今まで1人でできていたことをお母さんにやってもらおうとしたりします。「着替えやって」「靴はかせて」「ごはん食べさせて」などが多いでしょうか。
今までできていたことなので、お母さんとしては「もう自分でできるでしょ?」と思い「自分でやりなさい!」と言ってしまいそうなところですが、幼稚園や学校で頑張ってきて、安心できる家でお母さんに甘えたくて言っているだけなので、時間があればやってあげましょう。
自分の要求を通してもらえたことで、お母さんは自分を受け入れてくれたと感じ安心感を得られます。自分を受け入れてくれる場所があると外でのストレスにも強くなれます。
また、最初にやってあげてしまうと、ずっとやってあげなくてはいけないのでは…と思うかもしれませんが、新しい環境に慣れてくれば、次第に自分でやるようになります。
これが大切!無理に聞き出さない
子どもが新しい環境で、楽しく過ごせているのか気になり、つい「今日は何したの?」「誰と遊んだの?」「誰かに意地悪されたりしなかった?」など色々質問責めにしてしまったりします。しかし色々聞かれても、実はあまり覚えていなかったり、状況をうまく説明できなかったりして、子どものストレスになることもあります。「今日は幼稚園(学校)は楽しかった?」と聞くくらいにとどめ、子どもから話してきた時は、たくさん聴いてあげましょう。幼稚園や学校であった嫌なことは、お母さんに話すことで昇華してすっきりすることが多いようです。子どもの話を否定せず「そうだったんだ。それが嫌だったんだね」と共感してあげると、子どもの気持ちも落ち着きます。
新しい環境に慣れる前には準備も大切です。
我が家では、幼稚園入園前に週に1回ほど未就園児が集まって遊ぶ園庭開放に行っていました。幼稚園という場所に慣れ、幼稚園の先生の顔もわかり、入園前に同じ幼稚園に通うお友達ができました。実際に入園して新しい環境になった時に、なんとなく知っている場所、先生、お友達がいるとストレスは少なかったように思います。今はプレがある幼稚園も多いので、通いたい幼稚園がある場合、行ってみるのも良いでしょう。
また家でも、幼稚園はこんなところで、先生やお友達がいて、楽しいところだよ…と幼稚園生活をイメージできるように話をしたり、絵本を読んだりしました。またママは一緒には行けないけど、あなたが幼稚園で楽しく遊んで、帰ってくるのを待ってるよ…と事前に伝えておきました。楽しいことだけ伝えておいて、当日いきなりお母さんと離ればなれだと気づくと、子どもからしたら、とても怖かったり悲しかったりするのではないかと思ったからです。
事前準備のおかげか、長男は初日から泣かずに幼稚園に通い始め、毎日「幼稚園、楽しい!」と通っています。学校に通う時も、なにかのイベント時に校内に入って中を見てみたり、学校がどういうところか話してみると良いのではないでしょうか。
子どもは、安心できる家で自分を受け入れてくれるお母さんたちが待っていてくれると、外の生活で頑張れます。いつもより少しだけ、子どもの様子に気をつけてあげてください。きっと楽しく新生活に慣れてくれるでしょう。