[看護師監修]夜中に突然の熱…救急に行くべき?

2017/9/13 子育て

子どもが朝は元気だったのに夜になって熱が出た!という事、どこのご家庭でも一度は経験ありませんか?
近くの病院がやっていない時間に38℃などの熱を急に子どもが出すと、焦ってしまい夜間救急診療に連れて行った方が良いのでは…と思う親御さんは多いと思います。

ですが、お子さんの症状によっては焦らず、朝になって近くの病院などが開くのを待っていても大丈夫なのです。
では、どのような症状で判断すれば良いのでしょうか。

レシーポ_子ども

発熱はなぜ起こるのか

熱はウイルスや細菌が体内に入った際、起こる免疫反応によって起こります。体温が上がると免疫系が活性化され、身体の防御反応が高まります。その為に熱が出るのです。
平熱から1℃以上高いと発熱している状態ですが、眠い・満腹・泣いた・暴れたなどでも体温は上がりますし、室温や外気温が高くても影響を受けます。
同じ体温計で元気な時に、時間と計測部位を同じにし2~3回測った体温が、お子さんの平熱です。また多数のご家庭で電子体温計が使用されていますが予測式の為、実際の体温より高めにでてしまいやすいです。できれば1回目の合図の後、体温計を挟んだまま2回目の合図まで待ちましょう。だいぶ正常な値に近くなります。

 

病院に行くタイミング

上で述べたように発熱するという事は身体がウイルスなどとたたかっているという事なのでむやみに熱を下げる必要はありません。救急にかかるかは熱以外の症状があるかどうかで判断します。

3歳以上のお子さんは、1.意識状態が明らかに低下している、外からの刺激に反応しない。2けいれんが10分以上止まらない。3.嘔吐が続きぐったりしている。4.呼吸困難を起こしている。これらの症状があればすぐに救急外来を受診しましょう。熱が高くても、意識がはっきりしていて少しずつでも水分がとれていれば、朝まで待ってから病院に行って良いでしょう。

3ヶ月以上~3歳未満のお子さんも、基本的には3歳以上のお子さんと同じような対応で大丈夫ですが39℃を越える場合、重症な可能性があるので病院を受診しましょう。

子どもの熱は、朝方下がって夕方から夜にかけてあがる事がよくあります。発熱する病気の中には放っておくと状態が悪くなるものもあります。
朝になって熱が下がっていても、必ず一度は病院を受診するようにしましょう。

 

3ヶ月未満の赤ちゃんは要注意

上記で救急外来を受診する必要がある症状について述べましたが、3ヶ月未満の赤ちゃんは要注意です。
風邪かと思っていると髄膜炎、肺炎、敗血症などを合併して、みるみるうちに全身状態が悪くなることがあります。特に①哺乳力が明らかに悪くぐったりしている。②嘔吐が続く。③顔や身体全体の色が悪い。これらの症状が見られた際は急いで病院を受診しましょう。またこれらの症状が見られない場合でも、3ヶ月未満の赤ちゃんが発熱した場合は、迷わず小児科の診察を受けましょう。

状態の確認 迷った時は

特に小さいお子さんは、自分の状態を言葉で伝えることができません。また親御さんも判断に迷う事もあると思います。

発熱時には6つの項目を元に判断しましょう。
・泣き声 元気よく泣くか、弱々しくないか
・親への反応 抱き上げてあやすと、手足を動かすか、身体を動かさずにだらりとしていないか
・寝ている様子 すやすや寝ているか、起こそうとしても、すぐに眠りこまないか
・目の動き 周りをしっかり見て親御さんをちゃんと見つめるか、笑わずぼんやりしていないか
・顔色 血色は良いか、青白くないか
・脱水 皮膚に張りがあるか、目が落ちくぼんでいないか

各項目で問題なければ1点、やや気になる時は3点、非常に気になる時は5点をつけ合計が10点以下であれば状態は良いと言えます。
判断に迷った時は小児救急電話相談「♯8000」を利用し、救急を受診すべきか相談しましょう。

子どもと発熱は切ってもきれないものです。夜に発熱した時は、子どもの状態、症状をよくみて判断に困った時は迷わず小児救急電話相談「♯8000」を利用し夜のうちに受診すべきか決めましょう。

この記事を書いた人:receipo

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