【看護師監修】夏に気になる、子どもの皮膚疾患

2017/8/17 子育て

毎日暑い日が続きますね。夏になると薄着になったりプールに入ったりして肌を露出する事が多くなります。
肌を露出している事で感染したり、あせもや虫刺されからおこる皮膚の病気があります。
今回は、夏に子どもが罹りやすい皮膚の病気についてお話しします。

レシーポ_夏に気になる、子どもの皮膚疾患

ポツっとできたいぼ…水いぼ

 

水いぼは、1〜5㎜程度の半球状の肌色のいぼで、中が透けてみえるのが特徴です。
全身どこにも出来ますが、わきの下や首のまわりなど皮膚が擦れるところにできやすいです。
ポックスウイルス科の伝染性軟属腫ウイルスが原因で皮膚で増殖し、いぼができます。
かゆみを伴う場合、伴わない場合がありますが、掻き壊してしまうと手にウイルスが付着し他の場所に感染が広がってしまいます。
子どもの場合、プールで感染する事が多いようですがプールの水が直接の原因ではなく、ビート板やタオルの共有、肌が触れ合う機会が多い事が要因となります。

 

水いぼの治療法

水いぼは、半年〜2年程で免疫が獲得でき自然治癒します。個人差はありますが1年程で治り、体内にウイルスの抗体ができるので自然治癒後に再発する事はありません。
見た目の問題や、他者への感染予防の目的で物理的に水いぼを取るという治療法もあります。
麻酔入りのテープやクリームを事前に使用し、専用のピンセットで除去します。
液体窒素で氷結壊死させたり、薬で水いぼを脱落させる方法もあります。
小児科の医師と相談して、自然治癒を待つか治療を行うか決めましょう。

 

水いぼを予防しよう

水いぼは、乾燥肌をそのままにしておく事でうつりやすくなります。日頃から保湿剤などを使用し、しっかりスキンケアする事で感染のリスクを下げられます。

 

あせもや虫刺されからおこる、とびひ

とびひは正式には「伝染性膿痂疹(でんせんせいのうかしん)」といいます。
あせもや虫刺されを掻いたり、小さな傷から皮膚の中に黄色ブドウ球菌や、A群β溶血性レンサ球菌が入り込み感染する事で発症します。

 

とびひの種類

とびひには水ぶくれができるものと、かさぶたができるものがあります。
夏に子どもが多く感染するのは、水ぶくれができるタイプで、皮膚に水ぶくれが徐々に膿をもつようになり、やがて破れます。その部分の皮膚はめくれてただれ、かゆみを伴う事でつい掻いてしまい、手を介して別の場所に感染してしまいます。
7歳未満の子どもが罹りやすく、目・鼻・口のまわりから症状が出始め、全身に広がる事が多いです。

 

とびひの治療法

とびひは、原因の細菌を退治する治療が主に行われ、かゆみが強い場合はかゆみを抑える治療も行います。
抗菌薬を飲んだり塗ったりする事で、細菌を退治し、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬でかゆみを抑えたり、亜鉛華軟膏で炎症を抑え、他の場所への感染を防ぎます。
日常生活でも、患部を掻いたりいじったりせず、皮膚を清潔に保つ事が大切です。
またタオルや衣類から、とびひに感染する事があるので共有するのは控えましょう。

 

とびひを予防しよう

日頃から手洗いをし、爪を短くして皮膚を清潔に保つ事も予防になります。
子どもがやりがちな、鼻いじりも鼻の中にとびひの原因となる細菌がたくさんいる為、やらないようにしましょう。鼻の中をいじった手で身体をかくと、とびひになる事があります。

 

日常生活で予防できる事を実践し、水いぼやとびひを予防し、感染した場合は早めに小児科を受診して症状がひどくなる前に治しましょう。

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この記事を書いた人:receipo

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