2019年上期人気ドラッグストアはどこ?レシート徹底解剖!
レシーポは、新しいマーケティングを生むカギを握っているといっても過言ではない、皆さんのレシート投稿で成り立っています。でも、このレシートってどのように使われているのだろう?と不思議に思われたことはありませんか?今回は皆さんが投稿してくれたレシートからわかる、ドラッグストアの来店傾向についての統計をご紹介いたします。(ソフトブレーン・フィールド調べ)
レシーポに投稿するレシートの流れを知ろう!
皆さんが投稿してくれたレシートがどのように活用されているかをご紹介いたします。
POB(Point of Buy)データベースは、全国の消費者から実際に商品購入または飲食店などを利用したレシートを収集し、ブランドカテゴリや利用サービス、実際の飲食店利用者ごとのレシートを通して集計しデータ化しています。小売業界をあらゆる方面から切り取ることができるサービスです。
「レシーポ」や「レシートde Ponta」などを通じ、一人の消費者が一度の買い物で行われる「消費行動」に関わる複数種類のデータを収集しています。買い物をする人の行動結果から、リアルなショッパーの実態に直接迫ることができるメリットがあります。
集計する対象は、すべて消費者が購入したものに限定されています。その種類は消費財カテゴリ68種類 約6,000ブランド、飲食利用カテゴリ10種類約200チェーン(2018年1月現在)と多種多彩。これにプラスし、フリーコメントにて記載される購入理由などがデータ化されています。
これによってマーケティング戦略に不可欠な精度の高いデータを、企業やメーカーに提供することができるのです。
レシートから見る2019年上期人気ドラッグストアは?
ではここからは、全国のPOB会員(レシーポやレシート de Ponta会員)から寄せられたレシートから見ることができる、ドラッグストアの利用傾向をご紹介します。
POB会員が2019年上期に利用したドラッグストアのシェア割合をみると、一番はウエルシアグループであることがわかりました。2018年下期のデータと比較をしても、割合は多少変わりますがシェア順位は変わらないことがわかります。
こちらは地域別にシェア率を割り出したものです。ウエルシアGは、2018年から2019年にかけて子会社化したドラッグストアチェーンも多いため、その子会社化されたお店がある一部の地域でシェアを伸ばしていることがわかります。
この結果を見ると、特定の地域に集中した店舗展開でシェア率を高めるドミナント戦略をしている可能性もわかります。東北地方のツルハドラッグや、北関東のカワチ薬品、九州地方のコスモス薬局はその典型例と言えるでしょう。
ドラッグストアごとに「強み」が浮き彫り!
ドラッグストアは単純な「おくすりやさん」ではなく、雑貨や食料品、日用品などいろいろなものが購入できるメリットがあります。レシートから消費者がどういうものを購入しているかを見ることで、ドラッグストアごとの「強み」も浮き彫りになります。
医薬品はマツキヨ
マツモトキヨシでは、医薬品をプライベートブランド化し、大量生産かつ安価に販売しています。日用品や化粧品などもプライベートブランドを確立させているので、安くお得に購入できるというメリットがあります。
「いつもはコンタック600プラスを使用しているが、特売していなかったので、matsukiyo新ノスポール鼻炎カプセルを薬剤師に勧められ購入。経済的で良い(40代女性)」
「オーガニックの文字に惹かれてオイルリップスティックの購入を決めた。マツモトキヨシのPB商品で他にはない特別感がある(30代女性)」
雑貨ならココカラファイン
日用品雑貨や美容雑貨などのシェアが高いことがわかります。化粧品の品揃えを豊富にして差別化を図っています。筆者の主観ですがサンプリングなどを重点的に行っているドラッグストアだなと感じることもあります。
「担当の美容部員に相談しファンデーションを購入しました。自分の肌に合っていると思う(50代女性)」
食品ならコスモス薬局
先に挙げた表からもわかる通り、コスモス薬局の食料品購買率が高いです。ドラッグストアでは取り扱いが少ない日配品や総菜系に力を入れることで、1つのお店で何でもそろうことをアピールしていると思われます。また、安価に販売しているという点も。
「スーパーやコンビニより安く買えるので、高いチョコレートを買うときはコスモスで購入(30代女性)」
「コスモスではいつもダノンビオが安いので購入(40代女性)」
ウエルシアならバランスよくそろう。ポイントもたまる
シェア率が高いウエルシアGは、イオン系のPB商品「トップバリュ」を取り扱っています。抜きんでて売れ行きが高いカテゴリはありませんが、「ウエルシアに行けばとりあえず揃う」というバランスの良さを徹底しています。
また、共通ポイントであるTポイントがたまること、アプリなどを利用することでTポイントボーナスがつくこともありますし、マイバッグ持参でエコポイント、Tポイント3倍の日などいろいろなメリットがあるので利用しているという声も。
「ウエルシアのTポイントは通常100円で1P付くが毎月20日はTポイントで支払うと1.5倍の買い物ができるため、高値のキュレルはこの日に購入(40代女性)」
お得感満載ということがわかります。
一回の購入は1,500円程度。曜日別に買いやすい日を選んで。
一回の買い物(レシート1枚)に対する平均金額は1,000円~1,500円程度、1回の買い物で購入する数は3点から7点、1点当たり200円くらいの品物を購入していることがわかりました。医薬品よりも雑貨や食品を購入目的としていることがこのことからも裏付けされています。
また、何曜日のレシートが多いかを調べたところ、多くのお店で土日に集中していることがわかります。ウェルシアは月曜日にポイント2倍セールがあるため月曜日に集中することがわかります。
「このお店がポイント5倍だったためお店に行き、ニベアのチューブタイプのクリームがチラシ商品で安く購入(30代女性)」
「サンテメディカルアクティブは安売りの対象になりにくいため、ポイント10倍デーで購入(40代女性)」
ポイント倍率が高い日やチラシの特売を狙って、高額な化粧品や日用品の購入していることがわかります。
いつ来店しても、安価に食品類を購入できるコスモス薬局やクリエイトは、平日は平均的な来店率を誇っています。
「チラシで、いつもより安く買えることが分かっていたので、来店。この値段で買えて満足(30代女性)」
「特設の売り場にこの商品が陳列されており目に入ったため、この商品を購入(20代女性)」
消費者としてお安く購入できるタイミングを把握していることもこの結果からうかがえます。
これからも、レシート投稿よろしくお願いします!
皆さんが毎日のように投稿してくださるレシートは、このように何かしらの形でデータ化されています。この購買状況が、明日の新商品やお店の新しいサービスにつながることだってあるのです。
このようなマーケティングの一端を担っていると思うと、レシート投稿もさらに楽しんで続けられるかもしれませんね。
これから消費税の増税などで購買意欲がそがれてしまうといったことも考えられますが、変わらず皆さんからの投稿をお待ちしています。