重ね煮で野菜が美味しくなる!
食べ物の美味しい秋。そのままでも美味しい食材ですが、重ね煮という調理法で簡単にもっと美味しくしてみませんか?たくさん作っておけばごはん作りの時短にもなります。
重ね煮で野菜の旨みを最大限に
重ね煮とは、素材を一定の順序で層になるように重ね、塩を振って蒸し煮にする調理法です。
素材の性質をはかる尺度の1つに「陰陽論」があります。例えば葉物野菜は、上に向かって伸びる遠心力で成長するため身体を冷やす陰性よりです。反対に根菜は下に向かって伸びる求心力で成長するため、身体を引き締めて温める陽性となります。
重ね煮では、葉物野菜を下に、根菜は上に重ねます。そこに火を加えることで上に向かおうとする力と、下に向かおうとする力が働き、お互いに影響しあって素材本来の美味しさが出ます。
食材の陰陽論など難しいことは詳しく知らなくても大丈夫です。素材を重ねる順番だけ覚えてしまえば簡単に重ね煮はできます。
素材を重ねる順番
では素材を重ねる順番です。
下から、きのこ・海藻類(しいたけ、しめじ、エノキタケ、たけのこ、わかめ、昆布、ひじき)、果菜類(①なす②トマト③きゅうり④いんげん⑤豆類など)、葉菜類(①ブロッコリー②キャベツ③小松菜④白菜⑤白ねぎなど)、いも類(①じゃがいも②さといも③さつまいも④かぼちゃなど)、根菜類(①大根②玉ねぎ③人参④ごぼう⑤れんこん)、穀物(米、麦、粟、ひえ、きびなど)
この順番で素材を重ねていきます。数字がふってある野菜は同じグループの素材が2種類ある場合に①に近い方から重ねます。
素材が重ねおわったら、上から塩を少し振り入れ、火にかけます。途中焦げ付きそうな時は、少し誘い水を入れます。素材に火が通れば重ね煮の出来上がりです。ほぼ水をつかっていないので5日〜1週間ほど冷蔵庫で保存できます。もちろん冷凍もできますよ。冷凍する場合は少し食感が変わります。
重ね煮のメリット
重ね煮のメリットは、色々あります。
まずは調味料なしで美味しいこと。また蒸し野菜なのでたくさん野菜が食べられる、冷蔵・冷凍で保存可能、色々なメニューに応用できる、形状を変化すると離乳食から介護食まで同じ素材で作ることができる…などが主なメリットです。
我が家では1日分の野菜を重ね煮して、和え物にしたり煮物や炒め物に変化させて食べています。また下の子が離乳食を食べていた頃は、重ね煮した中から野菜を取り出し、細かくしたり潰したりして食べさせていました。時には重ね煮した野菜を、全部ハンドミキサーで細かくして野菜スープにしたりもしました。
今年の秋は、簡単重ね煮で素材の美味しさを引き出してみませんか?きっとお子さんもお野菜を食べてくれますよ。