個人事業主の妊婦さん必見!「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」

2019/6/30 くらし

レシーポを運営するソフトブレーン・フィールドでキャスト登録をしている方は、「個人事業主」として仕事を受けている方がほとんどです。

また、レシーポ会員の中にも「フリーランサー」「自営業」「自営業者の妻」などという立場の女性がいるかもしれませんね。

もし、これを読んでいるあなたが今、妊娠していて「個人事業主」や「自営・個人事業主の妻」「会社勤めをしていない家事手伝いまたは20歳以上の学生」だったら、ぜひ知ってほしい「国民年金保険料の産前産後機関の免除制度」をご紹介します。あなたが手続きすることによって国民年金保険料を約6万5千円もお得にすることができるんです!

国民年金保険料の産前産後期間の免除制度

2019年4月より、国民年金基金では「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」を施行しています。

次世代育成支援の観点から、国民年金第1号被保険者が出産を行った際に、出産前後の一定期間の国民年金保険料が免除される制度 (国民年金基金HPより引用)

つまり、国民年金第1号被保険者の女性が、産前産後休業に入っている期間の国民年金保険料は支払わなくていい、という制度なのです。

これまでは妊娠・出産で仕事ができない期間も国民年金保険料などの社会保険料は支払う必要がありました。この制度を利用することで、出産予定日の前後8週間ずつ最長4ヶ月の国民年金保険料が免除されます。

ここから詳しく説明していきますね。

対象者は「国民年金第1号被保険者」

日本では20歳以上60歳未満の人は、将来、老齢基礎年金を受給するために国民年金に加入することが義務付けられています。

  • 第1号被保険者:20歳以上60歳未満の自営業者、農業・漁業者、学生および無職の方とその配偶者(厚生年金保険や共済組合等に加入しておらず、第3号被保険者でない人)。
  • 第2号被保険者:厚生年金保険や共済組合等に加入している会社員や公務員
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者(原則として年収が130万円未満の20歳以上60歳未満の人)

ここでクローズアップしたいのが「第1号被保険者」です。

  • 自営で仕事をしている人(フリーランス・個人事業主など)
  • 農業や漁業に従事している人
  • 学生や無職の人
  • 上記に該当する人の配偶者

これらの人が該当します。会社勤めで「厚生年金」に加入している人は該当しません。

企業に属せずライティングやラウンダーなど業務請負という形で働いていても、配偶者が厚生年金に加入者で、夫の扶養に入っている場合はこの制度に該当しません。

あくまでも、自分自身が国民年金に被保険者として加入していることが前提です。

国民年金保険料が免除される期間は?

一般的な考え方としては「産前産後期間」が国民年金保険料の免除期間となります。

産前産後期間とは、出産予定日・出産日が含まれる月の前月から起算し4ヶ月間のことを指します。

双子以上・多胎妊娠の場合は?

双子やそれ以上の多胎妊娠の場合は、出産予定日・出産日が含まれる月の3ヶ月前から起算し、6ヶ月間の国民年金保険料が免除になります。

「出産が成立」するのは…?

妊娠85日(妊娠4ヶ月/妊娠12週1日目以降)であれば出産が成立します。あまり考えるべきことではありませんが、妊娠4ヶ月以降の早産や死産・流産も出産に当たりますので、免除制度を利用することが可能です。

どうやって申請するの?

残念ながら、「国民年金保険料の産前産後期間の免除制度」は妊娠したら自動的に利用できるものではありません。妊娠をした第一号被保険者が届出を行う必要があります。

この届出をしなかった場合、免除を受けることができず産前産後期間で就業できない期間も国民年金保険料を支払い続けることになります。国民年金第1号被保険者の1カ月当たりの保険料は16,410円です。届出をした場合は4ヶ月分が免除されるので、65,640円もの差が出てしまいます。

申請は住民登録がある自治体役場でOK!

申請の方法ですが、住民登録をしている市(区)役所・町村役場の国民年金担当窓口へ、作成した申出書を提出します。

申出書の用紙は市(区)役所・町村役場の国民年金窓口にありますし、国民年金機構のHPからもダウンロード可能です。

申請のタイミングですが、出産予定日の6ヶ月前からを届出をすることができます。

妊娠4ヶ月/12週1日を超えたら申請ができますので、忘れずに申請してくださいね。

注意したいこと

この制度は2019年4月1日から実施されています。

すべての妊婦さんへ周知されているものではないようで、このところになってSNSを介してメディアで取り上げられるようになりました。

妊婦さんには「会社員である夫の扶養に入っている第三号被保険者」である場合が多いため、もしかしたら、個人事業主や自営業者の妻である女性が母子手帳をもらうときに案内がない可能性も考えられます。

国民年金の被保険者で、すでに産前産後期間に入っている方はもちろんのこと、もうすぐ出産という方は、早いうちにお住いの市(区)役所、町村役場の国民年金窓口を訪れてください。

持参するとよいものは…?

  • 運転免許証などの身分証明書
  • 年金手帳など基礎年金番号がわかるもの
  • マイナンバーカードまたは健康保険証など

国民年金保険の免除制度を利用しましょう!

自分の働きが収入を左右するフリーランサーや自営業者の場合、産前産後の「仕事ができない期間」の支出が生活を大きく圧迫してしまうことだってあるのです。

いろいろと揺れている国民年金保険制度ですが、利用できる制度があれば率先して利用することをおすすめします。

また、身の回りにフリーランスで仕事をしている妊婦さんがいれば、この制度を教えてあげてくださいね。

 

 

この記事を書いた人:receipo

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