【看護師監修】熱中症対策に!お出汁を飲もう

2018/8/25 くらし

毎日暑い日が続いていますね。特に今年は例年にない暑さで熱中症に注意が必要です。熱中症対策のためには水分補給が必要です。また水だけでなく塩分も一緒に…と言われますが、ただの塩水はしょっぱくて美味しくはないですし、経口補水液を常飲していると糖分もとりすぎてしまう。小さい子どもにはあまりとらせたくないと考える方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんな時には、日本に昔からあるミネラルたっぷりなお出汁はいかがでしょうか。

なぜ熱中症が起きるのか?

まずは熱中症が起きる仕組みについて説明します。人間の身体の中ではいつも熱が作られています。これを産熱といいます。また熱を身体の外へ逃がすことで体温を36〜37℃くらいに保っています。熱を外に逃がすことを放熱といいます。

通常は産熱と放熱がバランスよく行われていますが、運動などで身体を活発に動かすと筋肉でたくさんの熱が作られ、体温があがります。また運動などをしなくても暑いところにいたり、日差しや照り返しなどで体温が上がることもあります。体温が上がると皮膚の下にある身体の表面に近い血管を流れる血液の量が増え、身体の熱を外に逃がしやすくなります。この時に血液が身体全体に行き渡るため、一時的に血液が足りなくなり、血圧が下がり、脳に十分な血液が送られず、酸欠状態になることで、めまいや立ちくらみ、意識を失うことがあります。これが熱失神です。

また著しく体温が上がると汗をかくことで身体の熱を外に逃がします。汗をかいて身体の水分を失った際に十分に水分を摂らないと脱水状態になります。脱水状態が続くと全身の倦怠感、吐き気、嘔吐、頭痛などの症状がでます。これが熱疲労です。

汗は血液からできています。汗の中には電解質が含まれていて、汗をかくと水分とともに電解質も失われます。血液中の電解質で一番多いのはナトリウム、つまり塩分です。なので汗をかくと電解質の中でナトリウムが一番多く失われます。そのため、汗をかいた時に水分だけ摂ると身体のナトリウムは補充されず不足します。ナトリウムには筋肉の収縮を調節する役割があるため足りなくなると手足がつったり、筋肉の痙攣を起こします。これが熱痙攣です。

さらに体温が上がり、体温を調節する働きが追いつかなくなると脳に影響を及ぼし、倒れたり意識障害をきたすことがあります。これが熱中症の中でも一番重度な熱射病です。

熱中症対策にお出汁

では、なぜ熱中症対策にお出汁なのでしょうか。

最近では、なかなか昆布と自分で削ったかつおぶしでお出汁をとっているというご家庭は少ないかもしれませんが、実はこの昆布とかつおぶしには、たくさんの栄養がつまっています。中でもミネラルがたっぷり。人間の身体に必要なミネラルは16種類あります。内容は、ナトリウム、塩素、カリウム、カルシウム、マグネシウム、リン、鉄、亜鉛、銅、マンガン、ヨウ素、セレン、モリブデン、コバルト、クロム、硫黄です。昆布にはそのうちの硫黄を除く15種類、かつおぶしには塩素、マンガン、コバルト、クロム、硫黄を除く11種類のミネラルが含まれています。

もちろん昆布やかつおぶしを食べても良いですが、お出汁にすることで昆布やかつおぶしから栄養が抽出され、体内に吸収しやすい状態になります。そのため、熱中症になる前にお出汁を飲むことが対策になるのです。

お出汁だけで塩や醤油を入れないと美味しくないと感じる方もいらっしゃるかもしれません。その場合は昆布やかつおぶしの量を増やし、濃いお出汁を作ってみてください。昆布に含まれるグルタミン酸や、かつおぶしに含まれるイノシン酸はうまみ成分で、うまみがあると美味しく感じる塩分濃度が低くなり、美味しく減塩ができます。

お出汁をひくのは面倒だと感じる方もいると思いますが、やってみると意外と簡単です。我が家でもしっかりとお出汁をひきはじめたのは1年半ほど前からですが、ほぼ毎日、家族皆でお出汁を飲んでいます。忘れると子どもから「今日はお出汁は?」と聞かれるほど…。ネットでも簡単なお出汁のひき方は、たくさん見られます。

また時間がない、今日は面倒など昆布やかつおぶしからお出汁をひけない時は、余計な添加物の入っていない、昆布やかつおぶし、煮干しだけのだしパックを利用しましょう。水にパックを入れて火にかけるだけで手軽にお出汁が飲めます。

熱中症になる前に対策としてお出汁を飲んでみましょう。もちろん熱中症になってしまった時や、なんだかあやしいな…という時には、経口補水液を飲んだり病院を受診してくださいね。

この記事を書いた人:パン

小児科クリニックで看護師として働き、出産を機に専業主婦に。 最近は、子どもになるべく自然のものを使いたいと思いアロマオイルを活用して風邪予防や掃除などをしています。

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