配偶者控除の拡大で、主婦の働き方はどう変わる?

2018/3/6 くらし

2018年1月より、配偶者控除の上限金額が106万円から130万円へ大きく拡大されました。この改定を機に働き方がどう変わるか、レシーポを運営するソフトブレーン・フィールドにキャスト登録をしている、年収200万円以下の既婚女性を対象にアンケートを行いました(N=589名)。主婦のリアルな声をご紹介します。*実施期間:2017年11月24日~11月30日

配偶者控除の拡大を知っている人は7割以上!

まず、2018年1月の配偶者控除拡大について知っているか尋ねたところ

・知っていた 71.3%

・知らなかった 28.7%

と知っていた人が知らなかった人を大きく上回り、控除の拡大について高い関心があることがわかりました。

控除の壁を意識する主婦が多数

次に年収と働き方について尋ねたところ、

・年収103万円以内に収まるようにしている 54.3%

・年収130万円以内に収まるようにしている 12.4%

という結果になりました。実に6割以上の主婦が、所得税における「103万円の壁」や、社会保険料における「130万円の壁」を意識しながら働いていることがわかります。一方で年収の上限を「気にしていない」という回答も31.4%にのぼりました。

配偶者控除が改定されても、働き方は変わらない

2018年1月の配偶者控除の拡大によって、働き方を変えるか尋ねたところ、

・働き方を変えない 81.2%

・働き方を変える 18.8%

と圧倒的に働き方を変えない主婦が多いことがわかりました。配偶者控除の廃止が検討されていた前回調査時(2016年9月)には、4割近くの主婦が「働き方を変える」という回答でしたが、配偶者控除の廃止が見送られたことで、その意識が変わったと考えられます。

働き方を変えない理由は?

「働き方を変えない」と回答した主婦にその理由を尋ねたところ

・スケジュールの融通がきくから 63.6%

・家事と両立できるから 44.6%

・仕事内容が好きだから 32.8%

という理由が上位に挙げられました。

自分自身の時間の余裕がほしいので、時間の融通が利く方がいい。(福岡県50代)

多く働いて収入を得たりするよりも家庭内のことを丁寧にやりたい。(宮城県40代)

仕事だけでなく、プライベートの充実や家庭との両立など、ワークライフバランスを重視する声が多く聞かれました。また収入を増やすために「働き方を変える」と回答した人の中でも、雇用形態の変更を考える人は少なく、「複数の働き方をする」「働く時間を増やす」といった方法で収入を増やそうとしていることがわかりました。


今回の調査では、配偶者控除の上限が拡大されても、配偶者の扶養手当や職場のサポートの問題により、なかなか働き方を変えることはできないという声もきかれました。配偶者控除の拡大をきっかけに、主婦がよりよい働き方を選択できるよう、社会全体の問題として取り組んでいくことが求められます。また自分にとってどのような働き方が最適か、日頃から家族などと話し合ってみてくださいね。


[調査概要]

この記事を書いた人:receipo

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