[看護師監修]インフルエンザ予防と対策は?

2017/11/18 くらし

冬になると必ず流行するインフルエンザ。毎年11月下旬からはやり始め、1月の終わり頃から2月初旬にピークを迎えます。今年は、10月頃にちらほらとインフルエンザで学級閉鎖というニュースも耳にしました。これから迎えるピークに向けて、インフルエンザの正しい知識を身につけましょう。

インフルエンザと風邪の違い

風邪とインフルエンザの違い

体調を崩した時、風邪なのかインフルエンザなのか…流行している時期だと判断が難しいですね。最終的な診断は医師がもちろん行いますが、心構えとしてそれぞれの症状を知っておくと良いですね。

1.風邪

数種類のウイルスや細菌が原因で、38℃未満の微熱である事が多いですが、時折高熱になる事もあります。鼻水や咳、喉の痛みが起こります。発症は比較的ゆっくりです。

2.インフルエンザ

インフルエンザウイルスが原因で、38.5℃以上の発熱を引き起こします。稀に高熱が出ず微熱のケースもあります。風邪症状に加え、頭痛、関節痛、筋肉痛、倦怠感が急激におきます。

インフルエンザはなぜ流行するのか

インフルエンザは、インフルエンザに罹った人の咳、くしゃみ、つばなどと一緒にウイルスが飛び散り、周りの人が鼻や口から吸い込む事で感染する飛沫感染でうつっていきます。飛沫はおよそ1〜2mも飛ぶと言われています。また冬は温度が20℃以下、湿度が20%前後という、ウイルスが生存しやすい状況が整っていて、かつ気温が低いと鼻や喉、気管などの血管が収縮し外部から侵入したウイルスや細菌を体外に排出する働きが低下するので、流行しやすいのです。

家庭でのインフルエンザ対策は?

1.まずは手洗い・うがい
インフルエンザだけでなく他の感染症予防にも効果的です。赤ちゃんでもできるようになったら外出後や食事前、トイレ後などこまめに行い、習慣づけると良いでしょう。うがいができないお子さんは、口をゆすぐのも良いですよ。

2.マスクの着用

外出時はマスクで鼻と口を覆い、顔にフィットさせましょう。サイズがあっていないと意味がないのでぴったりくるものを選んで下さい。赤ちゃんも嫌がらなければマスク着用を習慣にしましょう。

3.インフルエンザワクチンの接種

ワクチンを接種すれば罹らないわけではないですが、症状は軽くすむ傾向にあります。ワクチンは接種してから体内に免疫ができるまで2週間程かかるので、流行前に受けておきましょう。また6ヶ月を過ぎれば赤ちゃんも受けられるので、かかりつけ医に相談して下さい。ワクチンの種類にもよりますが、卵アレルギーがある場合ワクチン接種ができない場合やパッチテストが必要な場合もありますので、こちらもかかりつけ医に相談しましょう。

もしインフルエンザに罹ってしまったら・・・

インフルエンザかも…と思ったら、まずは病院で検査をしてもらいましょう。インフルエンザの場合、飲み薬(子ども向けに味つきのドライシロップタイプもあります)を5日間内服するか、15分程の点滴を行うか、吸入器を使用して粉末を吸入…のどれかを年齢や症状によって医師が判断して治療を行います。

自宅では、家庭内感染を防ぐために、できれば部屋を隔離し接触を最小限にしましょう。同室で寝る場合はマスクを着用したままをおすすめします。また感染者がマスクをはずす食事の時が一番家庭内感染がおきやすいので、食事の時間をずらす、別の部屋で食事をとるなどすると良いでしょう。

熱が下がって2日経てば体内のウイルスもかなり減少し、人にうつす可能性は低くなります。無理せず安静にし、十分な睡眠とこまめな水分補給を行うことが大切です。
園児や学生の場合は出席停止扱いになり、医師の登園・投稿許可書が必要な場合があります。インフルエンザ発症5日経過するか、解熱後2日(幼児の場合は3日の時も)を経過するまでが目安です。社会人の場合は会社の規定などに従って下さい。

今年の冬はしっかりインフルエンザ予防を行い、もし罹ってしまっても家庭内に広がらないよう注意して、インフルエンザシーズンを乗り切りましょう!

この記事を書いた人:receipo

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