【アンケートまとめ】子供の休校は働き方にどう影響した?
令和2年3月10日を過ぎても依然として猛威を振るう新型コロナウイルス。ついにWHOが「パンデミック(国際的流行)」を示唆し、日本国内においても緊迫した状態が続いています。
令和2年2月27日には新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために、全国の小中学校と高校、特別支援学校への臨時休校要請が行われ、子どもたちが一斉に在宅するようになってしまいました。筆者にも小学生・中学生・高校生の子どもがいますが、部活動も中止になってしまったため家にいるだけの生活が続いています。
このことについてメディアでは、共働き世帯やワーキングママの生活が取り上げられることが多いのですが、フリーランスや個人事業主として働く女性がいる家庭はどうでしょうか。レシーポを運営するソフトブレーン・フィールド株式会社では、働く女性を対象に「新型コロナウイルス拡大防止に伴う、一斉休校に関する意識調査」を実施しました。
新型コロナウイルス拡大防止に伴う、一斉休校に関する意識調査
【調査概要】
- 調査月日:2020年3月3日~3月5日(3日間)
- 調査対象:ソフトブレーン・フィールド株式会社にキャスト登録している女性(n=396名)
- 平均年齢:41歳
- 調査方法:キャスト専用コンテンツによるインターネットリサーチ
ソフトブレーン・フィールド調べ
働くママ・子どもを留守番させる家庭が半数
突然の休校要請によって、都道府県や自治体によってその取扱いが異なりましたが、ほとんどの子どもたちが3月2日から臨時休業で学校にいけない状態となりました。中でも小学生を持つ母親に質問をしたところ、50%を超える母親が「子どもだけで留守番をさせる」と回答しています。
また、保護者のどちらかが仕事を休む(46%)、テレワークを利用する(6.2%)というように自宅に保護者の誰かがいられるように工夫している家庭も見られました。
学童保育や祖父母宅などどこか預け先があるという家庭はトータルで30%に満たないほど少なく、アンケートを取った時期を考えると、「休校要請」はあまりにも突然の出来事だったこともうかがえます。
子どもの休業中、どんなことをして過ごしている?
料理を教える(40代パート)
お菓子作りなどを一緒にする予定(30代フリーランス)
このように家庭や生活に即した過ごし方をするという回答をする声が寄せられました。このほかにも、
午前中は勉強、午後は家庭でできる手伝いなどをする(40代フリーランス)
というように一日の生活の中で、時間のメリハリをつけて生活させることを検討している人も。
忙しく子どもと接する時間を設けていなかったので、たくさん話す機会にする(30代パート)
外出ができないので窮屈を感じないように気遣い、できるだけ会話をしながら体調も細やかに様子を見る(30代パート)
このように、子どもと今まで以上に向き合って生活をしたいという声も見られました。筆者が住む地域では3月24日まで臨時休校で、それ以降は春休みに入ります。修了式もせず、指定された日に通信表を取りに学校に出向くことになっています。わが子3人が家にいずっぱりなので、いつも以上に家の仕事をしてもらったりしています。
子どもの臨時休校はやはり不安
小学生の子どもを持つ親の8割以上が、子どもの勉強面や長期休業になることでの健康面やストレス面に不安を抱えていることがわかりました。
また連日の報道にもある通り、日々状況が変化しています。世界各国でもさまざまな動きが出ているため「この状況がいつまで続くか先行き不透明」であることに不安を抱える人も目立ちます。もちろん、働くママ自身の状況である「収入源」「職場へかけてしまう迷惑」に関する不安を持つ人も少なくありません。
自分自身に対する不安より、子どもの学力や健康面に対する不安が大きいことも、ママ世代ならではの心配事といえます。
今回の休校措置「仕方のないこと」
今回の休校措置、賛成と「仕方ない(妥協)」を含め、8割を超えた回答が寄せられました。
新型でどんなウイルスかわからないため、休校は仕方ないことだと思うが急すぎる(40代パート)
唐突すぎて、学校が全く準備もできないなかで休校に追われて大変そうだった。集団で過ごさないための方法なのかもしれないが、準備の時間は必要だったと思う(40代パート)
自由回答を求めたところ、このように政府に対する疑問を投げかける声が目立ちました。
また、「反対」と回答した人の中にはこのような見解を持つ人も。
時期が遅すぎると思った。世の中が混乱し暗くなっている(30代パート)
休校になっても、通勤する大人の感染リスクが高いままだと思う。結局子どもが公園や学童等で密集している(40代フリーランス)
というように、世相に対する疑問とともに、休校にする意味を問う意見も見られました。
それでも、働き方は変化せず
子どもが臨時休校で在宅していることで働き方に変化があったかといった質問をしたところ、「働き方は変化していない」という声が7割近くに達していました。変化が見られたという人は21.5%にとどまっています。
外勤は休んで、テレワークを主としています(40代・パート)
時差出勤をしている(40代フルタイム)
在宅か時差出勤が選択できるようになった(40代フルタイム)
働き方の手段が緩和されて、ワーキングマザーならではの働き方が選択できるようになった声が多くありました。子どもの預け先などの問題はあっても、時差出勤などができると収入面での不安はなくなりますね。
一方で、変化したという声には、コロナウイルスの影響が出ていると思われる声もありました。
学習塾に勤務しているので、勤務日数が減った(40代パート)
休校で子どもと過ごす時間が長いため、勤務日数と時間を減らした(40代パート)
習い事などは、ほとんどのところで「政府の要請に合わせて中止」となっているようです。そのためパートなどの非正規雇用者は「勤務日数が減る=収入源」になってしまうこともあるでしょう。また、子どもを優先させて自ら勤務日数を減らしたという声もありました。致し方ないこととはいえ、長期化してしまうと職場の立ち位置や収入面が厳しくなってしまうというような不安も生まれるかもしれません。
一日も早く終息を迎えてほしい
報道を見ていると、「クラスター」「集団感染」というようなキーワードが飛び交うようになりました。誰しもが感染のリスクがあると認識する反面、臨時休校措置から2週間経過しようとする今、大人でもそろそろ買い物や遊びに出かけたくなる時期に差し掛かっています。
ウイルスをめぐる情勢だけではなく、経済面にも世界的に大きな影響が出始めています。一日も早く終息を迎え、子どもたちが伸び伸びと過ごせる環境を取り戻したいですね。
手洗いやうがい、マスクなどを忘れずに!家族で心掛けていきましょう。